インフルエンザの流行が心配される季節が近づいてまいりました。今年の流行はどうでしょうか。抗ウイルス剤の仕様が可能となりインフルエンザの治療も少しは期待できるようになりましたが、インフルエンザ対策の基本はなんと行ってもワクチン接種に尽きます。
かぜとインフルエンザは全く違う疾患とお考え下さい。インフルエンザは重症化すると、肺炎、気管支炎、熱性痙攣(けいれん)などをひきおこし、なかには脳炎、脳症などを合併して不幸な転帰をたどるケースも報告されています。そのほとんどがワクチン接種をしていない小児や高齢の方たちです。ワクチン接種で100%インフルエンザを防げるわけではありませんが、ワクチン接種をしていた小児・高齢者で脳症が死亡例がほとんど無いのも事実です。
欧米に比べて極端に低いインフルエンザワクチン接種率を少しでも上げることが重要な課題になっています。先進国の中でこれほど摂取率が低いのは「日本」だけです。
標準接種期間は11月1日から1月31日とはなっていますが、11月中に1回目を、3〜4週の間をおいて2回目を行うのが理想的です。流行するウイルスのタイプは毎年変わります。1回目で免疫をつけ、2回目でブースターをかけて高い抗体を獲得するのが望ましいのです。高齢者では基礎免疫が出来ている場合もありますので1回の接種でも効果があると言われています(確実性を増すには2回接種が望ましいのはもちろんですが、費用の問題もありますので)。今年度は国もやっと重い腰を上げて高齢者(65歳以上)の公費負担が実現しそうです。
御希望の方は受付にお申し出下さい。
以前のようにワクチンの不足するようなことは無いと思いますが、念のため予約されることをお進めします。(1回接種か2回接種かの希望もお知らせ下さい)
接種料金(1回) | 1歳未満 | 3400円 |
| 1〜5歳 | 3600円 |
| 6〜12歳 | 3800円 |
| 13歳以上 | 4300円 |
流行しだしてからでも「もう間に合わない」とあきらめずに接種してください。中学生以上で過去に罹患歴のある人では1回の接種でも抗体反応は認められます。確実性は落ちますがそれなりの効果は期待できると思います。 |
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